ストラテジ系 経営戦略

業務分析ツール6つを使った業務計画の進め方

業務分析は、企業や組織が効率的に目標を達成するために行う重要なプロセスです。

具体的には、

  • 現状の業務プロセスを細かく分析し
  • 改善点を見つけ出す

といったことを目的としています。

業務分析を行うことで、無駄な作業や重複する業務を削減し、効率化を図ることができます。

ここでは、

といったツールについて詳しく解説します。

パレート図とABC分析

パレート図

パレート図とは

パレート図は、棒グラフと折れ線グラフを組み合わせたグラフです。

棒グラフではデータを大きい順に左から並べ、折れ線グラフでは各データの累積比率(%)を表します。

この図を使うことで、最も影響力のあるデータ(件数が多いデータ)を一目で確認できます

ABC分析とは

ABC分析は、データをパレート図で表し「データの重要度」に応じてデータを3つのグループにランク分けする分析手法です。

在庫管理やコスト管理に用いられる手法で、アイテムを重要度に応じてA、B、Cの3つのカテゴリに分けます。

Aカテゴリには最も重要なアイテムが含まれ、Bカテゴリは中程度、Cカテゴリは比較的影響の少ないアイテムです。

例えば、企業が在庫を管理する際、Aカテゴリのアイテムに重点を置くことで、効率的な在庫管理が可能になります

ヒストグラムとレーダーチャート

ヒストグラムとは

ヒストグラムとは、データをいくつかの区間に分け、区間ごとのデータ数を棒グラフで表したグラフを指します

ヒストグラム

一般的な棒グラフとの違いは、

  • 棒グラフは横軸が独立した項目であること
  • ヒストグラムは横軸は連続した項目になる

ということでしょう。

例えば、製品の品質管理において、製品の寸法測定値をヒストグラムで示すことで、不良品の割合やばらつきを視覚的に確認できます

レーダーチャート

レーダーチャートとは、複数のデータを蜘蛛の巣のような放射状に表し、変数を一つの図で表現するためのツールです。

レーダーチャート

これは、各変数の値を頂点としそれを結ぶことで多角形を形成します。

例えば、従業員のスキル評価をレーダーチャートで表すと、各スキルの強みと弱みが一目で分かります。

データ全体のバランスを一括で見れることが特徴です。

散布図と回帰分析

散布図とは

散布図は、2種類のデータの関係性を表す図です。

散布図

各データ点は、二つの変数の値を示す座標としてプロットされます。

例えば、

  • 売上高
  • 広告費

といった2つの関係を散布図で示すと、広告費が増加すると売上がどのように変化するかを視覚的に確認できます。

回帰分析とは

回帰分析は、「回帰直線」を使って、過去のデータがどのような原因によって引き起こされているのか分析し将来を予測する手法です。

回帰分析

2種類のデータに相関関係があれば、将来も高い確率でその相関関係があてはまるだろうと予測できます。

例えば、

  • ビールの売上は暑い夏に伸びる

つまりビールの販売量と気温には「正の相関」があると言えるでしょう。

ここまでのまとめ

業務分析と業務計画は、企業や組織の効率化と目標達成に欠かせないプロセスです。

といったツールを効果的に活用することで、現状の問題点を明確にし具体的な改善策を講じることができます

これにより、業務の効率化と最適化が実現し、企業の競争力が向上することでしょう。

  • パレート図:棒グラフ折れ線グラフを組み合わせたグラフ。最も重要なデータが横軸の左端に記載されるため、重要な項目を一目で確認できる。
  • ABC分析:重要度で3つのグループにランク分けする
  • レーダーチャート:放射状の図
  • 散布図:相関関係は「正の相関」「負の相関」「相関なし」の3つ
  • 回帰分析:過去を分析して、将来を予測する

業務分析後の意思決定を進める手法. 期待値

期待値とは、文字通り「期待される値」であり確率的に決まる平均値のことを指します。

期待値の計算方法は、

  • 値と確率を掛け算して
  • すべての組み合わせを足し算して計算する

といった求め方が可能です。

例えば、サイコロを用いて期待値を計算するには、どの面も1/6の確率で表示されることを踏まえ次のように計算できます。

(1×1/6)+(2×1/6)+(3×1/6)+(4×1/6)+(5×1/6)+(6×1/6) = 3.5

上記の計算式により、サイコロの目の期待値は「3.5」になるわけです。

業務分析後の問題解決を進める手法. ブレーンストーミング

ブレーンストーミングとは、複数人やグループで自由に意見やアイデアを出し合うことで、新しい発想や解決策を見つける方法です。

出したアイディアはグループ分けして、整理して体系化します。

ブレーンストーミングの基本ルール4つ

  1. 批判禁止:どんな意見でも批判せず、すべてのアイデアを歓迎します。
  2. 自由な発想:常識にとらわれず、自由にアイデアを出します。
  3. 量を重視:質より量を重視し、できるだけ多くのアイデアを出します。
  4. 便乗OK:他の人のアイデアを参考にして、新しいアイデアを生み出したり、改良したりします。

ブレーンストーミングの手順

  1. テーマの設定:解決したい課題やテーマを明確にします。
  2. アイデア出し:グループ全員でアイデアを出し合います。時間を決めて行うことが多いです。
  3. アイデアの収集:出されたアイデアをホワイトボードや付箋に書き出して、視覚的に整理します。
  4. アイデアの評価と選定:すべてのアイデアを確認し、最も有望なものを選びます。

利用シーン

  • 新商品やサービスの企画
  • 問題解決のアイデア出し
  • 改善策の検討
  • チームビルディング

ブレーンストーミングは、多様な視点から斬新なアイデアを引き出すための有効な手法です。

  • ブレーンストーミング:複数人でアイディアを出し合う手法

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