ネットワークのインターネットケーブル・主にLANケーブルの種類は
- カテゴリー5e(Cat5e)ケーブル
- カテゴリー6(Cat6)ケーブル
- カテゴリー6a(Cat6a)ケーブル
- カテゴリー7(Cat7)ケーブル
- 光ファイバーケーブル
といった大きく5種類に分かれます。(さらに上位ケーブルのカテゴリー8もあります)
特にインターネットケーブルは、基地局から自宅ONU・Wi-Fiルータまでを繋げる超重要な役割を担っており、さらに選定を間違えると契約した光回線に準じた通信スピードを得ることができません。
ムダなく予算に応じたネットワーク構築を進めるために、ネットワークケーブルの種類と最適な選び方を解説します。
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LANケーブルは100均などでも売っていますが、それ相応のデメリットもあります。
ネットワークケーブルの種類と最適な選び方ネットワークで使われるケーブルの企画と構造概要
ネットワークで使われるケーブルにはあらかじめ、カテゴリーや線材など多くの規格が定められています。
- ケーブルの規格とカテゴリー
- ケーブルの絶縁材料とシールディング
- ケーブルの配線方式と接続規格
規格やカテゴリーによって、少しの値段の違いでデータ伝送量が何倍にも変わってきます。
ネットワークケーブルの種類と最適な選び方ネットワークケーブルの規格2つとカテゴリー
ネットワークで使われるケーブルの規格は、
- 同軸ケーブル
- ツイストペアケーブル
といった主に2とおりです。
ケーブルの種類 | 構造 | 用途 | カテゴリー | 通信速度 |
---|---|---|---|---|
同軸ケーブル | 中心に銅線、周りに絶縁体とシールド層 | アナログ信号の伝送 (テレビ、ラジオなど) | なし | なし |
ツイストペアケーブル | 二本の銅線をねじり合わせたもの | デジタル信号の伝送 (コンピュータ、電話など) | カテゴリー3~8 | 10Mbps~10Gbps以上 |
ケーブルの規格とカテゴリー1. 同軸ケーブルの仕組みと役割
同軸ケーブルは、中心に銅線を持ちその周りに絶縁体とシールド層を巻いたものです。
同軸ケーブルの用途としては、テレビやラジオなどのアナログ信号を伝送するのに適しています。
ケーブルの規格とカテゴリー2. ツイストペアケーブルの仕組みと役割
ツイストペアケーブルで、二本の銅線をねじり合わせたものです。
用途としては、コンピュータや電話などのデジタル信号を伝送するのに適しています。
またツイストペアケーブルは、「カテゴリー」といったランクで種別・性能が分かれます。
ケーブルの規格とカテゴリーツイストペアケーブルにはカテゴリーがある
ツイストケーブルの「カテゴリー」とは
- ケーブルの品質や性能を表す
- 数字が大きいほど高速で大容量のデータを伝送できる
といった指標となっています。
例えばカテゴリーの後ろに記載される数字によって、
- カテゴリー3は10Mbps
- カテゴリー5は100Mbps
- カテゴリー6は1000Mbps
といったように、データ伝送容量が変わってきます。
さらにカテゴリー7やカテゴリー8のネットワークケーブルでは、なんと10Gbps以上の通信速度を実現できます。
カテゴリー | 通信速度 |
---|---|
カテゴリー3 | 10Mbps |
カテゴリー5 | 100Mbps |
カテゴリー6 | 1000Mbps |
カテゴリー7 | 10Gbps以上 |
カテゴリー8 | 10Gbps以上 |
カテゴリーによって、通信速度が10倍くらい違うのか。10Gbps以上って回線速度めっちゃ早くなるじゃん。
10Gbps以上だと通常の光回線の速さ1Gbps×10倍だもんね。ただし、契約回線側で10Gbps出てないと意味がないけどね
ツイストペアケーブルの配線方式と用途
ツイストペアケーブルでは、二本の銅線がねじり合わされていますが、そのねじり方によって配線方式が異なります。
ツイストペアケーブルの両端には、接続規格に合わせたコネクタが取り付けられています。接続規格には、RJ-11やRJ-45などがあります。
RJ-11は、電話線に使われる4ピンのコネクタです。
RJ-45は、イーサネットに使われる8ピンのコネクタです。コネクタは、ケーブルを機器に差し込んで固定することで、データの伝送を可能にします。
ネットワークケーブルの種類と最適な選び方ケーブルはカテゴリに応じてコーティングが変わる
ケーブルは「カテゴリ」によってコーティングが異なります。
たとえば
- 高速なデータ通信が必要な場合はシールドにコーティング
- 低速なネットワークではシンプルなコーティング
といったように、ノイズや干渉を軽減するかしないかカテゴリのLvによってコーティングが変わります。
ケーブルの絶縁材料とシールディング
ケーブルの中心にある銅線は、外部からの電気的な干渉やノイズを防ぐために絶縁材料で覆われています。
絶縁材料には、ケーブルの柔軟性や耐久性を鑑みて
- ポリエチレン
- ポリプロピレン
などのプラスチックがよく使われます。
ケーブルの構成要素 | 役割や特徴 |
---|---|
銅線 | ケーブルの中心に配置され、電気信号を伝送する役割。外部からの電気的な干渉やノイズから保護するために絶縁材料で覆われる。 |
絶縁材料 | 銅線を覆う素材で、ポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスチックが一般的。外部からの電気的な干渉やノイズを遮断し、ケーブルの柔軟性や耐久性に影響を与える。 |
同軸ケーブルの構造要素 | 発泡ポリエチレン: 銅心線の外側にあり、絶縁材料としての役割を果たす。 外部導体: 金属製で、アンテナ給電線の場合はアルミ箔テープ。外部導体と銅編組により信号の漏洩や外部電波の侵入を防ぐ(シールド効果)。 |
シールディングは高価なケーブル
また、同軸ケーブルやシールド付きツイストペアケーブルでは、絶縁材料の外側にさらにシールド層が巻かれています。
シールド層は、金属製のメッシュや箔でできており電気的な干渉やノイズを遮断する役割があります。
信号の品質や安定性も高めまるため、通信速度が求められる環境で利用されるケーブルとしてはうってつけでしょう。
>シールド層で覆われているカテゴリーケーブルリンク
反面、コストや重量も増加するためやや高価になりがちです。
構成要素 | 特徴 | 役割 |
---|---|---|
導体 | 電流を通す材料で構成される | 信号や電力の伝送 |
絶縁体 | 電気を遮断する材料で覆われる | 導体間の絶縁と保護 |
シールド | 導体を外部からの干渉やノイズから保護 | 電磁干渉の軽減 |
被覆 | ケーブル全体を保護する外部の層 | 機械的な保護と耐久性 |
コネクタ | ケーブルの接続部分を形成 | デバイスやシステムへの接続 |
ストランド | 細い導体の束 | 柔軟性と耐久性の向上 |
同軸体 | 中心導体と外側導体の層から成る | 高周波信号の伝送と干渉低減 |
光ファイバ | 光信号の伝送に使用 | 高速・長距離通信 |
クラッド | 光ファイバの中心にあるコアを包む | 光の全反射と伝送の最適化 |
ケーブルの配線方式と接続規格
ケーブルの配線方式には、直結型と交差型があります。特徴は以下のとおりです。
- 直結では同じ色の銅線同士がつながっている
- 交差では異なる色の銅線同士が入れ替わっている
直結型は同じ種類の機器をつなぐときに使われる一方で、交差方は異なる種類の機器をつなぐときに使います。
項目 | 直結 (Straight-through) | 交差 (Crossover) |
---|---|---|
色の配置 | 同じ色の銅線同士がつながっている | 異なる色の銅線同士が入れ替わっている |
用途 | 同じ種類の機器をつなぐときに使用 | 異なる種類の機器をつなぐときに使用 |
直結型はストレートケーブル、交差型はクロスケーブルと呼ばれます。現在では、LANケーブルに「自動判別機能」が搭載されているため、直結・交差が混在してもLAN接続が可能です。
光ファイバーケーブルの種類と使いどころ
光ファイバーケーブルは、光信号を伝送するためのケーブルで高速で大容量の通信が可能です。
しかし、光ファイバーケーブルには種類があり、それぞれに特徴と利点があります。
光ファイバーケーブル・シングルモードの特徴と利点
光ファイバーケーブル・シングルモードは、
- 光ファイバーの芯の直径が細く
- 一つの光モードしか伝送できない
といった特徴があります。
以下にメリットと利点をまとめました
特徴 | 利点 |
---|---|
1. 伝送距離が長い | 遠隔地との高品質通信が可能 |
2. 伝送損失が少ない | 信号品質が高いまま維持される |
3. 一つの光モードしか伝送しない | 光信号が分散されずにクリアな通信が可能 |
4. 高速で安定した通信が可能 | 高速通信が効率的に行え、信号が安定している |
5. インターネット回線やテレビ放送などで使用 | 通信インフラに適しており、広く使用される |
光ファイバーケーブル・シングルモードでは上記の特徴を活かし、インターネット回線やテレビ放送などの用途に用いられます。
光ファイバーケーブル・マルチモードの特徴と利点
光ファイバーケーブル・マルチモードとは、
- 光ファイバーの芯の直径が太く
- 複数の光モードを伝送できる
といった特徴があります。
特徴 | 利点 |
---|---|
1. 伝送距離が短い | 短距離通信に適しており、ローカルエリアネットワークなどで利用可能 |
2. 伝送損失が大きい | 伝送損失が多少高くても大容量通信が可能 |
3. 複数の光モードを伝送する | 同時に多くのデータを送信でき、大容量通信が実現可能 |
複数の光モードを利用した特定のアプリケーションに適している | |
ローカルエリアネットワークやデータセンターで広く使用される |
光ファイバーケーブルの用途と選択のポイント
以上のように、
- 光ファイバーケーブルシングルモード
- 光ファイバーケーブルマルチモード
にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
どちらを選ぶかは、用途や環境によって異なりますが一般的には、以下のようなポイントを考慮して選択すると良いでしょう。
ファイバーケーブルの特性 | シングルモード光ファイバーケーブル | マルチモード光ファイバーケーブル |
---|---|---|
伝送距離 | 長距離向き | 短距離向き |
通信速度 | 高速通信向き | 低速通信向き |
通信容量 | 小容量向き | 大容量向き |
コスト | 高価 | 低価格 |
光ファイバーケーブルは、通信の品質や効率に大きく影響する重要な要素です。
自分のニーズに合った光ファイバーケーブルを選ぶことで、快適な通信環境を実現できます。
イーサネットケーブルの選び方と最新の規格
イーサネットケーブルは、通信速度や伝送帯域の違いでカテゴリに分類されていました。
カテゴリ | 通信速度 | 伝送帯域 |
---|---|---|
CAT5 | 100Mbps | 100MHz |
CAT5e | 1Gbps | 100MHz |
CAT6 | 1Gbps | 250MHz |
CAT6A | 10Gbps | 500MHz |
CAT7 | 10Gbps | 600MHz |
CAT8 | 40Gbps | 2000MHz |
上記カテゴリー内容を踏まえ、イーサネットケーブルを選ぶ際は以下3つのポイントを押さえておくと良いでしょう。
- 通信速度
- 長さ
- 素材
1.通信速度
LANケーブル選択時に一番最初に確認することは、通信速度に対応したカテゴリであるかどうか。
例えば、1Gbpsの光回線サービスを契約しているのであれば、CAT5e以上のケーブルを選択することが必要です。
2.ケーブルの長さ
LANケーブルを選択するポイント2つ目は、ケーブルの長さです。
ルータからハブへ配線する際に、あと10cm足りなかった...といったことが往々にして起こります。RJ45の延長コネクタもありますが、冗長になるより事前に長さを測っておくことで、LAN配線がきれいに収まります。
3. ケーブルの素材
ケーブル選択のポイント3つめは、ケーブルの素材です。
LANケーブルは、「より線」と「単線」といった大きく2つの芯線素材に分かれています。
項目 | より線 | 単線 |
---|---|---|
素材 | 複数の細い銅線を撚り合わせたケーブル | 1本の太い銅線で作られたケーブル |
柔軟性 | 優れている | 劣る |
安定性 | 劣る | 優れている |
長距離の配線 | 不向き | 適している |
メリット | 柔軟性に優れている、取り回しがしやすい、コストが安い | 安定性に優れている、長距離の配線に適している |
デメリット | 安定性が低い、長距離の配線には不向き | 柔軟性が低い、取り回しが難しい、コストが高 |
素材によってメリット・デメリットが変わってくるため、利用したい環境や予算の都合でケーブル素材を選ぶと良いでしょう。
インターネットケーブルの未来展望と進化する技術
インターネットケーブルは、コンピュータやネットワーク機器をLANに接続するためのケーブルです。通信速度の向上や新たな技術の登場により、インターネットケーブルの未来展望は明るいといえるでしょう。
LANケーブルを必要としない無線LAN環境も魅力的ですが、やはり有線LAN環境の高速・安定通信には敵いません