=BITAND(値1,値2)
BITAND(ビット・アンド)関数は、10進数を2進数に変えて桁ごとにAND計算を行う関数です。
BITAND関数の使い方. 構文
BITAND関数の構文は以下のとおりです。
=BITAND(値1,値2)
BITAND関数の構文内訳
引数 | 説明 | 説明 |
---|---|---|
値1 | 1つ目の数値。 | 必ず指定- 10進表記の0以上の数値を指定します。 |
値2 | 2つ目の数値。 | 必ず指定- 10進表記の0以上の数値を指定します。 |
BITAND関数の使い方・実行サンプル
BITAND関数を実行するサンプル。
BITAND関数にて
- 数値1に6を
- 数値2に2を
設定したときの結果を求めます。
項目 | 10進数 | 2進数 |
---|---|---|
数値1 | 6 | =DEC2BIN(B2,4) |
数値2 | 2 | =DEC2BIN(B3,4) |
BITANDの計算結果 | =BITAND(B2,B3) | =DEC2BIN(B4,4) |
BITAND関数で算出した結果。
項目 | 10進数 | 2進数 |
---|---|---|
数値1 | 6 | 0110 |
数値2 | 2 | 0010 |
BITANDの計算結果 | 2 | 0010 |
GIFで↓
BITAND関数のサンプル実行結果
画像でBITANDサンプル実行結果を確認↓
BITAND関数 × GASの使い方・サンプル
BITAND関数をGASで利用する際の、かんたんなサンプルを作成してみました。
実装する表のサンプル。
成功数 | 試行回数 | 成功率 | 成功する確率 |
---|---|---|---|
デフォは空白 | デフォは空白 | デフォは空白 | デフォは空白 |
実装するGAS
function bitand() {
var ss,sht,val01,val02,val03,val04,array
ss = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();
sht = ss.getActiveSheet();
val01 = Browser.inputBox('数値1を入力してください。(0以上の値)',Browser.Buttons.OK_CANCEL);
val02 = Browser.inputBox('数値2を入力してください。(0以上の値)',Browser.Buttons.OK_CANCEL);
if(val01 == "cancel"|| val02 == "cancel"){
Browser.msgBox("処理を中止しました");
return;
} else {
array = [[val01,val02]];
sht.getRange(2,2,1,2).setValues(array);
// BITAND関数をセット
val03 = sht.getRange("D2").setFormula('=BITAND('+val01+','+val02+')');
val04 = val03.getValue();
Browser.msgBox("ビット値は「"+val04+"」です");
}
}
実行結果をGIFで
BITAND関数を使うときの注意点
注意. 値1・値2に0未満を指定すると#NUM!エラーを返す
BITAND関数は、値1・値2に0未満を指定すると#NUM!エラーを返します。
以下にサンプルを記載します。
数値1 | 数値2 | BITAND結果 | |
---|---|---|---|
調べる値 | -1 | 2 | #NUM! |
注意2. 引数が2^48(-1)より大きい値だと#NUM!エラーを返す
ハット・キャレットは、べき乗計算を行う演算子です。
例:2^48は、2の48乗を表します。
BITAND関数では、引数が2^48(-1)より大きい値だと#NUM!エラーを返します。
以下にサンプルを記載します。
数値1 | 数値2 | BITAND結果 | |
---|---|---|---|
調べる値 | =2^48 | 2 | #NUM! |
注意3. 引数に数値以外の値を指定すると#VALUE!エラーを返す
BITAND関数では、成功数・試行回数・成功率に数値以外を指定すると#VALUE!エラーを返します。
以下にサンプルを記載します。
数値1 | 数値2 | BITAND結果 | |
---|---|---|---|
調べる値 | 2a | 2 | #VALUE! |
BITAND関数の使い方. ExcelとGoogleスプレッドシートとの違い
BITAND関数は、ExcelとGoogleスプレッドシートで基本的な使い方に相違はありません。
強いて上げれば、注意1のエラーを返す値が以下のように異なるくらいでしょうか。
- スプレッドシートだと#NUM!エラー
- ExcelだとVALUE!エラー
他に目立って異なる使い方の違いは見受けられません。
ただし、Googleスプレッドシート側ではBIN2DEC関数と組み合わせて使うことを推奨していました。
2 進数の数値 “1110” と “0100” のビット単位のブール型 AND 演算では、2 進数の “0100”、10 進数では 4 となります。
A B 1 数式 結果 2 =BITAND(BIN2DEC("1110"), BIN2DEC("0100")) 4
BIN2DEC関数は、符号付き2進数を10進数へ変換する関数です。
参考|BIN2DEC関数の使い方|2進数を10進数表記へ変換する
BITAND関数の使い方 まとめ
BITAND関数の使い方でした。 有効に利用するには、
- 数値に0未満を指定しない
- 数値に2^48(-1)を指定しない
- 数値にテキストなど指定しない
といった感じですね。
BIN2DEC関数と合わせて使うことで、2つの数値のビットごとの論理積についてより理解が進むのではないでしょうか。
関連記事: BINOMDIST関数の使い方|一定の試行が成功する確率を計算する
関連記事: BIN2OCT関数の使い方|2進数を8進数に変換する
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