=BITXOR(値1,値2)
BITXOR(ビット・エクスクルーシブ・オア)関数は、数値2つのビット単位'XOR'を返す関数です。数値のビットを「排他的論理和」することができます。
排他的論理和とは
排他的論理和とは、
- 0と0なら0
- 0と1なら1
- 1と0なら1
- 1と1なら0
といった真偽値を返す演算のこと。
BITXOR関数の使い方. 構文
BITXOR関数の構文は以下のとおりです。
=BITXOR(値1,値2)
BITXOR関数の構文内訳
引数 | 説明 |
---|---|
値1 | 必ず指定- 0以上の負でない整数を指定します。 |
値2 | 必ず指定- 値1と同様に、0以上の負でない整数を指定します。 |
BITXOR関数の使い方・実行サンプル
BITXOR関数を実行するサンプル。
BITXOR関数にて
- 値1に8
- 値2に3
以上の値を設定したときの結果を求めます。
BITXOR関数の変換内容が分かりやすいようにD列にDEC2BIN関数を設置して、2進数を表示しています。
10進数 | 2進数 | |
---|---|---|
数値1 | 8 | =DEC2BIN(B2) |
数値2 | 3 | =DEC2BIN(B3) |
計算結果 | =BITXOR(B2,B3) | =DEC2BIN(C4) |
BITXOR関数で算出した結果。
10進数 | 2進数 | |
---|---|---|
数値1 | 8 | 1000 |
数値2 | 3 | 11 |
計算結果 | 11 | 1011 |
GIFで↓
値1が8・値2が3の場合、2進数は「110」となりBITXORの結果は「11」を返すことが分かります。
BITXOR関数のサンプル実行結果
画像でBITXORサンプル実行結果を確認↓
BITXOR関数 × GASの使い方・サンプル
BITXOR関数をGASで利用する際の、かんたんなサンプルを作成してみました。
実装する表のサンプル。
項目 | 値1 | 値2 | BITXORの計算結果 |
---|---|---|---|
10進数 | デフォは空白 | デフォは空白 | デフォは空白 |
2進数 | デフォは空白 | デフォは空白 | デフォは空白 |
実装するGAS
function BITXOR() {
var ss,sht,val01,val02,val03,val04,array,array1
ss = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();
sht = ss.getActiveSheet();
sht.getRange('B2:D3').activate();
sht.getActiveRangeList().clear({contentsOnly: true, skipFilteredRows: true});
val01 = Browser.inputBox('数値を入力してください。(0以上の負でない整数)',Browser.Buttons.OK_CANCEL);
val02 = Browser.inputBox('シフトする桁数を入力してください。(512以下の整数)',Browser.Buttons.OK_CANCEL);
if(val01 == "cancel"|| val02 == "cancel"){
Browser.msgBox("処理を中止しました");
return;
} else {
array = [[val01,val02]];
sht.getRange(2,2,1,2).setValues(array);
val03 = '=DEC2BIN(B2)';
val04 = '=DEC2BIN(C2)';
val05 = '=DEC2BIN(D2)';
array1 = [[val03,val04,val05]];
sht.getRange(3,2,1,3).setValues(array1);
// BITXOR関数をセット
val06 = sht.getRange("D2").setFormula('=BITXOR('+val01+','+val02+')');
val07 = val06.getValue();
Browser.msgBox("BITXORの結果は「"+val07+"」です");
}
}
実行結果をGIFで
BITXOR関数を使うときの注意点
注意1. 引数が制約範囲外の場合は#NUM!エラーを返す
BITXOR関数は、引数に制約範囲外の数値を指定すると#NUM!エラーを返します。
以下にサンプルを記載します。
項目 | 値1 | 値2 | BITXORの計算結果 |
---|---|---|---|
10進数 | 5 | -2 | #NUM! |
BITXOR関数では「値1」「値2」どちらの引数に0以下の値を指定しても、結果は#NUM!を返します。
注意2. 数値が2^48(-1)より大きい値だと#NUM!エラーを返す
BITXOR関数では、数値が2^48(-1)より大きい値だと#NUM!エラーを返します。
以下にサンプルを記載します。
項目 | 値1 | 値2 | BITXORの計算結果 |
---|---|---|---|
10進数 | 1 | =2^48 | #NUM! |
BITXOR関数では数値を「=2^47」にする場合、もう一つの引数に1以上の値を指定すると#NUM!エラーを返します。
注意3. 引数に数値以外の値を指定すると#VALUE!エラーを返す
BITXOR関数では、引数に数値以外を指定すると#VALUE!エラーを返します。
以下にサンプルを記載します。
項目 | 値1 | 値2 | BITXORの計算結果 |
---|---|---|---|
10進数 | B2 | 5 | #VALUE! |
BITXOR関数では文字列の数値"3"を数値の「3」へ、プール値TRUEを「1」へ強制変換することは可能です。
BITXOR関数の使い方. ExcelとGoogleスプレッドシートとの違い
BITXOR関数は、ExcelとGoogleスプレッドシートで基本的な使い方に相違はありません。
BITXOR関数の引数である「値1」「値2」それぞれの順序を入れ替えても、同じ結果を返す点も同様です。
BITXOR関数の使い方 まとめ
BITXOR関数の使い方でした。 有効に活用するには、
- 値1もしくは値2に0以下の数値を指定しない
- 値1もしくは値2に2^48(-1)を指定しない
- 引数にテキストなど数値以外を指定しない
といった感じですね。
ほぼBITOR関数と使い方は同じなのですが、返される値が異なるので「論理和」と「排他的論理和」の違いを抑えておきたいことろです。
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